まず水槽導入前に

導入前に読んで参考にして下さい

良い水槽の見分け方

良い水槽の見分け方

大前提として

ノーメンテナンスとか、水替え不要とか ない とお考え下さい。

残念ながらそのような水槽を見たことがありません。この業界で30年以上ですが、故障しない機械はないです。

魚を入れすぎたり、貝類が死んだことに気づかなかった場合、当然水も濁ります。

なので当社ではそのような水槽は作れません。

 可能な限りトラブルが少ないように設計製造することを心がけております。

ノーメンテ、海水がピカピカ等を表示している業者さんは、熱帯魚用の大き目のプロテインスキマーを使ったり、嫌気層を作って嫌気バクテリアによる脱窒を行っていると思われます。

ただ、長く使っているところは少なくいです。逆に余分な機器類が多すぎて、ろ過槽が小さくなり、濁りが取れない場合もあります。

ただし、活魚水槽のメンテナンスがご自身でできるという方は導入してもいいかと思います。

ダメ水槽チェックポイント

数々の失敗、水槽修理や改修した経験から、活魚水槽を見分けるチェックするポイントをお伝えします。

その業者さんに仕様変更をご依頼するか、別の業者に尋ねてみるのも一つの考え方かと思います。

1.水槽上下帯なし水槽は汚れが目立ちます

活魚水槽は中に入れる魚量が観賞魚用と違い非常に多く、出し入れも頻繁に行います。

水槽上下に帯がないと、使って半年もすると汚れが目立って、鮮度演出するどころか、管理が行き届いていない印象になり、逆に不潔なイメージになります。

帯無し水槽をオススメしない理由

水槽の上下の角、隅にどうしてもコケや汚れが付着します。ジになります。

 

新規導入の時は帯無しは見栄えがいいのですが、1カ月もすると、コケが生えてきます。

観賞魚のお客様は小まめに手入れ、清掃されます。

業務用でお使いの場合、毎日水槽清掃するのは不可能に近いかと思います。営業準備前、営業終了後それはもう大変かと思います。

上下帯があると、汚れが目立つ上下の部分は見えにくくなり、アクリル透明部分をサッとふき取るだけで比較的見栄えが良くなります。

帯無し水槽の写真を掲載します。
帯あり水槽の写真を掲載します。
2.オーバーフローパイプが透明な二重管水槽 は魚が捕れない

熱帯魚用水槽で良く採用される方式のオーバフロー加工した活魚水槽を見ることがあります。

また、パイプ裏に魚が逃げ込み、魚が捕れないこともあります。

当初は透明で綺麗なのですが、すぐににコケなどで汚れてきます。パイプの内側にもコケがつくので掃除が大変で、場合よっては掃除できません。汚れたままのお客様も多いです。

また、パイプ裏に魚が逃げ込み、魚が捕れないこともあります。

熱帯魚用のオーバーフロー二重管を採用した活魚水槽
配管部分をコーナー加工した活魚水槽

下に掲載写真のように、配管部分をコーナー(青色の部分)で隠すことで、パイプの汚れを隠し、なおかつ魚が配管裏に逃げないので、魚の取り出しが簡単にできます。

3.ろ過槽が3パス(3層式ろ過方式)はポンプ故障が多い
(1)活魚水槽に不向きな3パスろ過槽(3層式ろ過槽)とは

 観賞魚用水槽でよく採用されているろ過槽の形状です。

 3過槽内を3層に仕切り、ろ過槽のが通る長さを確保できます。さらに、各槽ごとにろ材種類を変えることが出来、目的に合ったろ材を選定しやすくなります。

 3過槽内を3層に仕切り、ろ過槽のが通る長さを確保できます。さらに、各槽ごとにろ材種類を変えることが出来、目的に合ったろ材を選定しやすくなります。

ところが、活魚水槽ではよくないコトがあります。

魚を大量に出したら、ろ過槽の水が減少して、渇水して運転によるポンプが故障が起こりやすいのです、
(2)活魚水槽に適した1パス式濾過槽

ろ過槽内に仕切りが1枚、もしくは仕切りが無い構造で、特に魚を大量に出し入れしても渇水、ポンプから運転しにくい構造になってます。

(3)3パスが活魚水槽に不向きな理由の説明

 3パスろ過槽(3槽式)ろ過槽が、活魚水槽に不向きな理由を説明します。

 観賞魚と違い、魚の出し入れが激しい活魚水槽の場合、魚を出した分の水が減ります。

 特に売り場用の活魚水槽の場合、大量に販売したのち、かなりの水量が減少します。

 3パスの場合それぞれの壁を越えていかないと最後の槽まで水が到達しません。

 均等に3分割された3パスろ過槽の場合、濾過槽の水量の1/3の容積が減少しただけで、渇水して、海水が循環しなくなります。

 文字で説明しても、イメージしにくいかと思いますので、以下に画像で説明するので、よろしければご覧ください。

4.機器類がシンプル構成ですか?

活魚水槽に最低限必要な機器類を以下の3つです。

 (1)活魚水槽に最低限必要な機器
①活魚水槽に最低限必要な機器類を以下の3つです。

①循環ポンプ

②冷却器(冷凍機)

③ブロワーポンプ

長く使う場合、シンプルな機器構成いいかと考えます。なので当社では、お客様のご要望が無い限り最小限の機器類でシンプルに製作します。

(2)シンプルな機器構成の活魚水槽

機器類は基本の3つ(①循環、②冷却器、③ブロワ)ポンプ。

シンプル機器構成で、機械部分を最小限にして、ろ過槽を大きく取れるように設計してます。

循環ポンプは冷却器の下にあり、上下スペースも無駄なく利用することで、ろ過槽を大きく取れるように工夫してます。

 

(3)シンプルではない機器構成の活魚水槽
機器類

機器類は基本の3つ(①循環、②冷却器、③ブロワ)ポンプに加え。

④プロテインスキマー、⑤紫外線殺菌灯、⑥プロテインスキマー用ポンプ、

水質をよくする目的で機器が3つ以上多く組み込まれています。

(4)シンプル構成がいい理由
理由 1 お客様自身で維持できますか?

水槽に携わって来て、長期にわたり「紫外線殺菌灯」、「プロテインスキマー」を、正常に運用しているお客様を見たことがないからです。

適切に運用するには、定期的なメンテナンスが必要で、それには我々製造側のメンテナンスが必要だと思います。

製造側の当社も反省しないといけませんが、定期メンテナンスは皆無で、故障時の対応のみとなってるのが現状です。

理由 2 ろ過槽スペース犠牲にしていない?

長期にわたって使っていないにもかかわらず、機器類がスペースをとるので、ろ過槽部分がが小さくなり、ろ過能力が落ます。

設置場所に余裕があるところは、設置を検討してもいいかと思います。

理由 3 消耗品交換してる?
<プロテインスキマーが不要と思う理由>

海水熱帯魚で良く使われているのですが、観賞魚で1週間に1回程度カップを掃除をしなくてはいけません。

活魚の汚れは観賞魚とは比較にならないくらい汚れます。

忙しい飲食店で頻繁に掃除出来ますか?維持できますか?

<紫外線殺菌灯が不要と思う理由>

水産用の殺菌海水を作るのに、「紫外線」や「オゾン」を使います。適切に運用できていれば、非常に有効だと思います。

オゾン発生装置の消耗品「放電管」交換目安が2年~7年くらいです。

紫外線殺菌灯の消耗品「石英管」交換目安が8000時間(333日)、約1年で交換が必要です。

毎年交換してるお客様を見たことがありません。(製造側も販売後定期メンテしてるところが少ないです)※弊社も含めて

自然海に相談

活魚水槽の導入のご相談、修理の相談は下記フォームをクリックしてご連絡下さい。また急ぎで相談ご希望のお客様はLINE、またはお電話にてご相談下さい。